クロムとマンガン

今日はクロムとマンガンの話です。
二つともいろんな酸化数の化合物を作ります。色々な酸化数ということは酸化数が変化する時に相手を酸化したり還元したりします。
特にクロムとマンガンの酸化物は酸化作用が大きい。
酸化作用が大きいということは生物にとって毒である。
さらに重金属だから管理をしなくては行けない。
さてこの酸化剤の作用は酸性のときにのみ起こる。
ここにニクロムカリウムの水溶液を持って来た。
色は橙赤色、これを二本の試験管にわける。
この試験管に片方は塩酸、片方はアンモニアを入れる。
するとアンモニアを入れた方は黄色になった。これはクロム酸イオンになったためだ。
この二つの溶液にエタノールを少量入れてあたためる。
すると塩酸を入れた方だけが色が変わり緑色になる。
つまり酸化剤は酸性でないとダメなんだ。マンガンの方も過マンガン酸カリウムが同じように酸性で反応する。
マンガンの化合物はこのほかに酸化マンガンが重要。
さて、これで一通り遷移元素を終わらせて次に金属イオンの分離と確認の話

まず七つのポイントを押さえよう。

1 アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素は炎色反応で調べる

2 金属イオンは陽イオンなので陰イオンで沈殿させて沈殿物とろ液で確認する

3 金属イオンは硝酸イオンと反応しない

4 金属イオンで塩化物を作るのは Ag+ Pb2+

5 金属イオンは多くは水酸化物イオンと反応して沈殿を作る

     多量の水酸化物イオンで溶ける金属イオンは Al Zn Sn Pb

     多量のアンモニアで溶ける金属イオンは Zn Cu
6 金属イオンはpHによって硫化水素と反応するものが決まる
7 硫酸イオン、炭酸イオンと反応するのは Ca2+ Ba2+ Pb2+