遺伝子の正体

グリフィスは次のような実験を行った。
2種類の肺炎双球菌を使った実験である。
これをコンピュータシミュレーションでみてみよう。
この菌には毒性のあるS型菌と毒性のないRR型菌がある。
違いは見た目はカプセルに包まれているかどうかだけだ。
これをそれぞれネズミに注射する。
するとネズミはS型菌のときのみ発病する。
しかし、R型と破壊したS型菌を混ぜたものを加えても発病し、体内からS型菌が発見されたのである。
このように形質が変わってしまうことを形質転換と名付けたが、S型菌の何がそれをするかは分からなかった。
そこでアベリーはシャーレの中で形質転換の実験を行った。
するとDNAを加えた時のみ形質転換を起こした。
このことからDNAが遺伝子だろうと考えられた。
しかし、DNAが本当に遺伝子を持っているのかはまだはっきりしていない。
それはDNAによって形質は変わることが分かったがそれはDNAが直接働いたのかそれとも何らかのサポートをしたのかは分からないためだ。
そこでハーシーとチェイスはこれを解決するために大腸菌にしか感染しないT2ファージと言うものを用いて、DNAが遺伝子出あるか調べた。
これもコンピュータシミュレーションでみてみよう。
大腸菌の中に入って増殖する様子がよくわかる。遺伝子はDNAだったのだ。
ではこのDNAはどんな構造をしているのだろうか。此を研究した3人の科学者がいた。
教科書にはそのうち二人しかのっていない。
それはもうひとりはノーベル賞をもらう前に死んでしまったためである。
このDNAの構造を明らかにしたのがワトソンとクリックで二重らせんモデルをだした。
このモデルの特徴はDNAを構成している四つの塩基であるA,T,G,CのうちAとT、GとCが同じ割合であることに目をつけそれら同士がたがいに結び付くという相補的な結合をすると言うことである。
これがどんないみをもつか、次のアニメーションをみてみよう。
さて、このように遺伝子はDNAであると言うことが示されたがたった4つでどう複雑な遺伝を決めているのか。
それはこの4つの組み合わせ方によるものと言う研究がある。
それをもとにして、DNA MUSICと言うものを持って来た。
これは4つが別々の音だった場合、2つの組み合わせで音を作った場合、3つの組み合わせで音を作った場合の3種類の音楽を出せる。
此で調べてみよう。
というわけで今回はコンピュータソフトを利用した遺伝子の本体をやりました。
時間があればDNAの模型作りをしたかったのだができなくて残念である。
生物の今年度の授業は次回で終わりです。なんかあっという間でした。
週に2時間しかないからかもしれないけど。